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「世界で最も貧しい大統領」と呼ばれた南米ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領が13日、死去した。89歳だった。収入のほとんどを寄付して質素な生活を続けたムヒカ氏は「行きすぎた資本主義」に警鐘を鳴らし続け、日本でも知られた存在だった。
ウクライナ戦争の報道を見ると、日本が戦場となったらどうなるのかと思う。80年前、第2次世界大戦末期の沖縄戦では、20万人の生命が失われた。(1)は長年の研究を踏まえ、体験者の数々の証言や記録から沖縄戦の全体像を分かりやすく描く。「集団自決」は決して住 ...
明治の文豪・夏目漱石(1867~1916)の代表作で、行方がわからなくなっていた「坊っちゃん」「吾輩は猫である」の自筆原稿を、天理大学付属天理図書館が入手した。漱石の創作の過程を知ることができる貴重な資料で、5~6月に東京、10~1 ...
NHK朝ドラ「あんぱん」の放送をきっかけに、やなせたかしの関連書籍の出版が相次いでいる。お腹(なか)をすかせて困っている人がいれば、アンパンでできた顔をちぎって差し出す、誰もが知る自己犠牲のヒーローを生み出した作り手は何者だったのか。
国内の在留外国人数・外国人労働者数は過去最高を更新し、「多文化共生」という用語・概念が社会に浸透して久しい。しかし、異なる背景をもつ隣人に対する排外主義的言説の発露や構造的差別の温存は続いており、マジョリティの権力性を前提とした「共 ...
こんなふうにあなたが飛びだし、遠ざかってゆくとき、わたしがあなたを見届けてあげる必要が、まだありはしないでしょうか? ——リュス・イリガライ『基本的情念』 娘がまだとても幼いころ、外出先で階段から転げ落ちたことがあった。少し離れたところにいたわたしは ...
独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救 ...
この気持ち、どう言葉にしたらいいの? 小説家やシンガーソングライターなど言葉のプロとともに表現のヒントを探るテレビ番組「わたしの日々が、言葉になるまで」(Eテレ)が始まりました。「好書好日」では、放送された言語化のコツなどをより深く味わえるよう出演者のオリジナルインタビューを掲載していきます。
地上がまだ岩石砂漠だった数億年前と似た環境、生きものに過酷な舗装道路でみられる地衣類は太古の営みの再現という。火山や熱水噴出孔などで見つかる特殊な細菌は台所のシンクの鉄さびのまわりでも発見される。鉄が酸化するエネルギーを使って空気中から養分を得る細菌 ...
TOPPANホールディングス(HD)が運営する印刷博物館(東京都文京区)の新館長に、小説家の京極夏彦さんが就任した。「印刷という発明は、人間のコミュニケーションを大きく変えた。印刷あってこその文化があり、その歴史を伝え、守り、今後につ ...
展示は三つに分かれ、8日に発売されたエッセー集『仰天・俳句噺』(文春文庫)のコーナーでは、作品中でも紹介された夢枕さん書や文庫版あとがきの生原稿などが展示されている。松本大洋さんによる表紙の原画で、獏さんがバクに乗っている愛らしい絵も見どころ。
《『世界史の構造』は、柄谷さんの代表作の一つ。「本書は、交換様式から社会構成体の歴史を見直すことによって、現在の資本=ネーション=国家を超える展望を開こうとする企てである」(序文)。柄谷さん独自の交換様式は、四つに分類され、A=贈与と返礼の互酬、B= ...